【2021年版】銀行・信金・信組の店舗数ランキング&再編の状況

2021年12月6日 | 業界・地域分析

銀行・信用金庫・信用組合の店舗数ランキング

金融機関の店舗数は、好不況やコロナ禍の影響ですぐに増えたり減ったりすることはありません。しかし、金融機関の統合や合併により集約・再編されていく状況は、過去何度も繰り返されてきました。
今回は、当社のチェーン店データを元に、金融機関(銀行・信用金庫・信用組合)の店舗数ランキング()と、このところ地方銀行を中心に活発化している金融機関再編の動きを探ってみました。


※近年増加したインターネット専業銀行を含めた調査のため、本ランキングではATMも店舗数としてカウントしています(提携ATMは除く)。
ただし、当社が2021年10月の時点で収集できた店舗内・外のATMのみを反映させているため、実際の店舗数と異なる場合があることをご了承ください。


データの集計方法について

  • 集計元のチェーン店データは、金融機関の公開情報を当社が調査・収集したものです。すべての金融機関の情報を網羅したものではありません。また、実態とは異なる場合がありますのでご了承ください。
  • チェーン店データの調査・収集は毎月を基本としていますが、隔月など定期収集のチェーンもあります。ランキング表の対象月(2021年10月)に収集がなかった金融機関の場合、当月時点で最新のデータを記載しています。

■目次(クリックすると各項目に移動します)

銀行 ◆店舗数ランキング
【表-1】ランキング表(2021年10月、上位50)
◆銀行 再編の動き
【表-2】2019~2021年 銀行再編に関連する動き(経営統合、合併、業務提携等)
信用金庫 ◆店舗数ランキング
【表-3】ランキング表(2021年10月、上位50)
◆信用金庫 再編の動き
【表-4】2019~2021年 信用金庫 合併の動き
信用組合 ◆店舗数ランキング
【表-5】ランキング表(2021年10月、上位50)
◆信用組合 再編の動き
【表-6】2019~2021年 信用組合 合併の動き
= まとめ = どれくらいの数の、どんな業態の金融機関が生き残っていくのか・・・
【表-7】業態別 金融機関数(2021年10月時点)
【表-8】銀行再編に関連する 法改正等の動き(2020年11月~)

【銀行】店舗数ランキングと再編の状況

店舗数ランキング
全国くまなく拠点網を持つ銀行、コンビニATM数を誇るネット銀行が上位を占める


トップ5は、全国くまなく拠点網を持つ銀行や、コンビニエンスストアの数に比例したATM数を誇るインターネット専業銀行で占められています。
「ゆうちょ銀行」が50,788店で断然トップ、3位も全国に広く実店舗とATMのネットワークを張り巡らしている「JAバンク(16,634店)」です。2位、4位は「セブン銀行(23,908店)」「ローソン銀行(13,509店)」で、実店舗がないためATMの数を表しています。また、5位の「イーネット」は、金融機関64社の出資による共同ATMの設置や運営・保守業務をおこなう会社で、本来の銀行とは異なるものの、ATMをサービス拠点とみなしてランキングに含めました。7位の小売・流通業系「イオン銀行」もATMを拠点とした銀行です。

そのほか上位にランクインしているのは、6位の「みずほ銀行(7,963店)」をはじめとする都市銀行です。8位「三菱UFJ銀行」、9位「三井住友銀行」、10位「りそな銀行」の順で並んでいます。

地域に営業地盤を置く銀行では、第二地方銀行の「東京スター銀行(東京都港区)」が839店で11位にランクイン。地方銀行トップ(12位)は、「西日本シティ銀行(福岡市)」の702店となっています。次いで「広島銀行」が13位、2020年10月の合併で発足した「十八親和銀行(長崎市)」が14位、15位「十六銀行(岐阜市)」、16位「静岡銀行」、17位「大垣共立銀行」と続いています。

【表-1】銀行 店舗数ランキング(2021年10月、上位50)

順位 金融機関名 2021年10月
(店舗数)
業態
(※)
本店等所在地
1位 ゆうちょ銀行 50,788 その他の銀行 千代田区
2位 セブン銀行 23,908 その他の銀行 千代田区
3位 JAバンク 16,634 その他金融機関・会社
4位 ローソン銀行 13,509 その他の銀行 品川区
5位 イーネット 12,512 その他金融機関・会社 中央区
6位 みずほ銀行 7,963 都市銀行 千代田区
7位 イオン銀行 6,289 その他の銀行 千代田区
8位 三菱UFJ銀行 2,484 都市銀行 千代田区
9位 三井住友銀行 1,292 都市銀行 千代田区
10位 りそな銀行 854 都市銀行 大阪市
11位 東京スター銀行 839 第二地方銀行 港区
12位 西日本シティ銀行 702 地方銀行 福岡市
13位 広島銀行 613 地方銀行 広島市
14位 十八親和銀行 602 地方銀行 長崎市
15位 十六銀行 564 地方銀行 岐阜市
16位 静岡銀行 561 地方銀行 静岡市
17位 大垣共立銀行 552 地方銀行 大垣市
18位 北洋銀行 551 第二地方銀行 札幌市
19位 三十三銀行 536 地方銀行 四日市市
20位 八十二銀行 530 地方銀行 長野市
21位 常陽銀行 506 地方銀行 水戸市
22位 第四北越銀行 498 地方銀行 新潟市
23位 福岡銀行 487 地方銀行 福岡市
24位 山陰合同銀行 485 地方銀行 松江市
25位 北海道銀行 479 地方銀行 札幌市
26位 北陸銀行 475 地方銀行 富山市
27位 千葉銀行 468 地方銀行 千葉市
28位 京都銀行 445 地方銀行 京都市
29位 横浜銀行 428 地方銀行 横浜市
30位 埼玉りそな銀行 411 その他の銀行 さいたま市
31位 山口銀行 409 地方銀行 下関市
32位 七十七銀行 400 地方銀行 仙台市
33位 池田泉州銀行 397 地方銀行 大阪市
34位 紀陽銀行 395 地方銀行 和歌山市
35位 足利銀行 393 地方銀行 宇都宮市
36位 京葉銀行 385 第二地方銀行 千葉市
37位 岩手銀行 382 地方銀行 盛岡市
38位 四国銀行 376 地方銀行 高知市
39位 愛媛銀行 375 第二地方銀行 松山市
40位 中国銀行 372 地方銀行 岡山市
41位 群馬銀行 364 地方銀行 前橋市
42位 百五銀行 349 地方銀行 津市
43位 野村信託銀行 339 信託銀行 千代田区
44位 沖縄銀行 336 地方銀行 那覇市
45位 伊予銀行 335 地方銀行 松山市
46位 もみじ銀行 333 第二地方銀行 広島市
47位 東邦銀行 328 地方銀行 福島市
48位 南都銀行 320 地方銀行 奈良市
48位 北日本銀行 320 第二地方銀行 盛岡市
50位 青森銀行 319 地方銀行 青森市

※金融庁の分類(銀行免許一覧)を参考に、当社のチェーン店データに基づき分類したものです。



再編の状況 地銀中心に活発な動き


最近2年間における銀行の経営統合や合併、業務提携の動きをみると、【統合】【合併】が合わせて10件に上り、再編が活発化していることがわかります。
2019年に関西アーバン銀行と近畿大阪銀行との合併で誕生した「関西みらい銀行」を皮切りに、合併により店舗数ランキング14位に浮上した長崎市の「十八親和銀行(十八銀行と親和銀行)」、三重銀行と第三銀行が合併して19位となった四日市市の「三十三銀行」など、中規模どころの地方銀行同士による合併が相次ぎました。新潟県の「第四北越銀行(第四銀行と北越銀行)」も、合併によって県内随一の規模となり、全体の22位と健闘しています。

一方【業務提携】も加速しており、銀行業務の一分野に関する提携から包括業務提携、資本提携まで、本格再編に繋がりそうな踏み込んだ提携が増加しています。
特に目立っているのが、SBIホールディングスが進める地方銀行再編の動きです。2019年9月の島根銀行をはじめ、福島銀行や筑邦銀行(久留米市)、清水銀行(静岡市)、東和銀行(前橋市)、筑波銀行などを相手に、資本提携や戦略的業務提携をおこなっています。この動きは「第4のメガバンク」構想と呼ばれ、SBIHDが全国各地の地銀に資本を注入し、共同金融持株会社傘下での連合化を推し進めています。
また、ライバルとみられていた横浜銀行・千葉銀行の地銀大手同士による2019年の業務提携も、地方銀行業界の危機感を示すエポックメーキングな出来事となりました。

【表-2】2019~2021年 銀行再編に関連する動き ※法人格略

年月 再編に関連する動き
2019年4月 【統合】ふくおかフィナンシャルグループ と十八銀行が経営統合
2019年4月 【合併】関西アーバン銀行と近畿大阪銀行が合併し、「関西みらい銀行」となる
2019年7月 【提携】横浜銀行と千葉銀行が業務提携
2019年9月 【提携】島根銀行とSBIホールディングスが資本業務提携
2019年11月 【提携】福島銀行とSBIホールディングスが資本業務提携
2020年1月 【合併】徳島銀行と大正銀行が合併し、「徳島大正銀行」となる
2020年1月 【提携】筑邦銀行とSBIホールディングスが資本業務提携
2020年1月 【合併】JTCホールディングスと日本トラスティ・サービス信託銀行、資産管理サービス信託銀行が合併し、「日本カストディ銀行」となる
2020年2月 【提携】清水銀行とSBIホールディングスが資本業務提携
2020年5月 【提携】SBIホールディングスが大東銀行の株式を取得し、筆頭株主となる
2020年10月 【合併】十八銀行と親和銀行が合併し、「十八親和銀行」となる
2020年10月 【提携】東和銀行とSBIホールディングスが資本業務提携
2020年10月 【提携】静岡銀行と山梨中央銀行が包括業務提携
2020年11月 【提携】じもとホールディングス(仙台銀行、きらやか銀行)とSBIホールディングスが資本業務提携
2021年1月 【合併】第四銀行と北越銀行が合併し、「第四北越銀行」となる
2021年5月 【合併】三重銀行と第三銀行が合併し、「三十三銀行」となる
2021年5月 【提携】筑波銀行とSBIホールディングスが「戦略的業務提携強化に関する合意書」を締結
2021年8月 【提携】横浜銀行ときらぼし銀行が、中小企業向け融資で業務提携
2021年10月 【統合】福井銀行が、同じ福井県を地盤とする福邦銀行を子会社化
2021年10月 【提携】岩手銀行と秋田銀行が包括業務提携
2021年11月 【提携】静岡中央銀行と神奈川銀行が、金融仲介分野に関する包括業務提携契約を締結
2021年11月 【TOB】新生銀行が買収防衛策の取り下げを決定し、SBIホールディングスが事実上の経営権取得を目指してTOB(株式公開買い付け)を進めることに
2022年4月
(予定)
【統合】青森銀行とみちのく銀行が経営統合(2021年5月基本合意)
2022年10月
(予定)
【統合】フィデアホールディングス(荘内銀行、北都銀行)と東北銀行が経営統合(2021年7月基本合意)

【信用金庫】店舗数ランキングと再編の状況

店舗数ランキング
「信金王国・京都」の信用金庫がワンツーフィニッシュ、3位は東京


信金の店舗数ランキングをみると、京都市の「京都中央信用金庫(略称・中信)」「京都信用金庫(略称・京信)」がそれぞれ307店、220店でワンツーフィニッシュを果たしています。民間調査会社・東京商工リサーチのメインバンク取引社数ランキング(2021年)によると、信金の中では「中信」をメインバンクとする企業の数が全国トップ。「京信」のメインバンク割合も、京都府内で「中信」に次ぐ3番手となっています。歴史的にも伝統地場産業や軽工業などの小規模企業が多かった京都は、古くから「信金王国」と呼ばれ、信用金庫が強い地域と認知されています。
一方、店舗数3位には、東京都の城北地区を主な営業エリアとする「城北信用金庫」が200店舗でランクイン。4位が196店の「尼崎信用金庫」で、5位が195店の「岡崎信用金庫」、以下6位「埼玉縣信用金庫」、7位「大阪シティ信用金庫」、8位「岐阜信用金庫」と続きます。さらに、2019年の合併で発足した「浜松磐田信用金庫」が9位に食い込み、東京都の「城南信用金庫」が10位となっています。

【表-3】信用金庫 店舗数ランキング(2021年10月、上位50)

順位 金融機関名 2021年10月
(店舗数)
本店等所在地
1位 京都中央信用金庫 307 京都市
2位 京都信用金庫 220 京都市
3位 城北信用金庫 200 北区(東京都)
4位 尼崎信用金庫 196 尼崎市
5位 岡崎信用金庫 195 岡崎市
6位 埼玉縣信用金庫 193 熊谷市
7位 大阪シティ信用金庫 102 大阪市
8位 岐阜信用金庫 89 岐阜市
9位 浜松磐田信用金庫 87 浜松市
10位 城南信用金庫 86 品川区
11位 多摩信用金庫 81 立川市
11位 北海道信用金庫 81 札幌市
13位 碧海信用金庫 78 安城市
14位 広島信用金庫 75 広島市
14位 西武信用金庫 75 中野区
16位 東京東信用金庫 74 墨田区
17位 大阪信用金庫 72 大阪市
18位 瀬戸信用金庫 71 瀬戸市
19位 播州信用金庫 68 姫路市
20位 しずおか焼津信用金庫 67 静岡市
21位 水戸信用金庫 66 水戸市
22位 北おおさか信用金庫 65 茨木市
23位 さわやか信用金庫 64 港区
24位 朝日信用金庫 62 台東区
25位 横浜信用金庫 61 横浜市
26位 鹿児島相互信用金庫 58 鹿児島市
27位 川崎信用金庫 56 川崎市
27位 東濃信用金庫 56 多治見市
29位 西中国信用金庫 54 下関市
30位 しののめ信用金庫 53 富岡市
31位 島田掛川信用金庫 52 掛川市
32位 愛媛信用金庫 51 松山市
33位 かながわ信用金庫 50 横須賀市
34位 三島信用金庫 49 三島市
34位 西尾信用金庫 49 西尾市
34位 千葉信用金庫 49 千葉市
37位 いちい信用金庫 48 一宮市
37位 芝信用金庫 48 港区
39位 湘南信用金庫 47 横須賀市
39位 姫路信用金庫 47 姫路市
41位 蒲郡信用金庫 45 蒲郡市
41位 青い森信用金庫 45 八戸市
41位 川口信用金庫 45 川口市
41位 飯能信用金庫 45 飯能市
41位 福岡ひびき信用金庫 45 北九州市
46位 福井信用金庫 44 福井市
46位 桑名三重信用金庫 44 桑名市
48位 きのくに信用金庫 43 和歌山市
48位 呉信用金庫 43 呉市
50位 静清信用金庫 42 静岡市

再編の状況 2年で7件 信用金庫の合併は過去の方が活発だった


2019年から現在までの約2年間で、信用金庫の合併が7件ありました。もっとも2020年9月の「はくさん信用金庫」が最後で、直近の再編の状況はひと段落を迎えたところです。うち3つの合併は静岡県内の動きで、これにより同県中西部の6つの信用金庫が3つに集約されました。

一般社団法人 全国信用金庫協会のポータルサイトに掲載されている「過去の歴史」によると、2000~2003年度あたりが信用金庫の合併がもっとも多かった時期です。年間13~14件、ピークが2002年の20件と、信用金庫の合併は近年よりもむしろ過去の方が活発でした。今後は、地方銀行や信用組合など垣根を超えた再編が起こりうるのか、といった動向が気になるところです。

【表-4】2019~2021年 信用金庫 合併の動き

年月 合併の動き
2019年1月 浜松信用金庫と磐田信用金庫が合併し、「浜松磐田信用金庫」となる
2019年2月 桑名信用金庫と三重信用金庫が合併し、「桑名三重信用金庫」となる
2019年6月 島田信用金庫と掛川信用金庫が合併し、「島田掛川信用金庫」となる
2019年7月 静岡信用金庫と焼津信用金庫が合併し、「しずおか焼津信用金庫」となる
2020年1月 宮崎都城信用金庫と南郷信用金庫が合併し、「宮崎第一信用金庫」となる
2020年2月 備前信用金庫と日生信用金庫が合併し、「備前日生信用金庫」となる
2020年9月 北陸信用金庫と鶴来信用金庫が合併し、「はくさん信用金庫」となる

【信用組合】店舗数ランキングと再編の状況

店舗数ランキング
全国1・2位の信組 規模の大きさが際立つ


信用組合の店舗数ランキングは、全国1位が「茨城県信用組合」の85店で、2位は「長野県信用組合」の52店てす。両信用組合は、預金残高もそれぞれ1兆円超、1兆円弱と突出しており、規模の大きさが際立っています。次いで「新潟縣信用組合(44店)」「大東京信用組合(43店)」「福岡県信用組合(43店)」と、同規模が続いています。

信用組合は信用金庫と同じ協同組織の金融機関ですが、預金の受け入れが原則組合員に限られる点が大きな違いです。このため信用組合の店舗数規模は、20店舗以下が全体の85%と他の金融機関に比べ小規模になっています。

信用組合の形態としては、一定地域内の中小規模事業者や生活者を組合員とする「地域信用組合」、同業種を組合員とする「業域信用組合」、同じ職場で働く人を組合員とする「職域信用組合」があります。数が多く組合員の範囲も広いため当然といえば当然ですが、店舗数ランキング上位は「地域信用組合」で占められています。

【表-5】信用組合 店舗数ランキング(2021年10月、上位50) ※実店舗のみでATMは含まれません

順位 金融機関名 2021年10月
(店舗数)
本店等所在地
1位 茨城県信用組合 85 水戸市
2位 長野県信用組合 52 長野市
3位 新潟縣信用組合 44 新潟市
4位 大東京信用組合 43 港区
4位 福岡県信用組合 43 福岡市
6位 大分県信用組合 38 大分市
7位 ぐんまみらい信用組合 36 高崎市
7位 山梨県民信用組合 36 甲府市
9位 広島市信用組合 35 広島市
10位 近畿産業信用組合 33 大阪市
11位 横浜幸銀信用組合 28 横浜市
11位 北央信用組合 28 札幌市
13位 第一勧業信用組合 27 新宿区
14位 広島県信用組合 25 広島市
14位 鹿児島興業信用組合 25 鹿児島市
14位 青森県信用組合 25 青森市
17位 兵庫県信用組合 24 神戸市
18位 岐阜商工信用組合 22 岐阜市
18位 群馬県信用組合 22 安中市
18位 淡陽信用組合 22 洲本市(兵庫県)
18位 銚子商工信用組合 22 銚子市
22位 都留信用組合 21 富士吉田市(山梨県)
23位 空知商工信用組合 20 美唄市(北海道)
24位 熊本県信用組合 19 熊本市
25位 成協信用組合 18 東大阪市
26位 共立信用組合 17 大田区
26位 香川県信用組合 17 高松市
26位 中ノ郷信用組合 17 墨田区
29位 のぞみ信用組合 16 大阪市
29位 ハナ信用組合 16 渋谷区
29位 笠岡信用組合 16 笠岡市(岡山県)
29位 君津信用組合 16 木更津市
29位 秋田県信用組合 16 秋田市
29位 飛騨信用組合 16 高山市
29位 福島県商工信用組合 16 郡山市
36位 あかぎ信用組合 15 前橋市(群馬県)
36位 あすか信用組合 15 新宿区
36位 いわき信用組合 15 いわき市(福島県)
36位 札幌中央信用組合 15 札幌市
36位 大同信用組合 15 大阪市
41位 イオ信用組合 14 岐阜市
41位 奄美信用組合 14 奄美市(鹿児島県)
41位 協栄信用組合 14 燕市(新潟県)
41位 相双五城信用組合 14 相馬市(福島県)
41位 那須信用組合 14 那須塩原市(栃木県)
41位 富山県信用組合 14 富山市
41位 豊橋商工信用組合 14 豊橋市
41位 房総信用組合 14 茂原市(千葉県)
41位 両備信用組合 14 府中市(広島県)
50位 会津商工信用組合(※) 13 会津若松市

※「広島商銀信用組合」「大阪協栄信用組合」「朝銀西信用組合」「備後信用組合」も、同じく13店舗で50位となります。



再編の状況 近年の信組合併は1件のみ、再編の動きみられず 


ここ2年の信用組合の合併は、2019年12月に「新栄信用組合」と「さくらの街信用組合」が合併して「はばたき信用組合」となった1件のみです。
信用組合も過去合併・統合等を度々繰り返して現在に至っていますが、最近は再編の動きが落ち着いているようです。

【表-6】2019~2021年 信用組合 合併の動き

年月 合併の動き
2019年12月 新栄信用組合とさくらの街信用組合が合併し、「はばたき信用組合」となる

=まとめ= どれくらいの数の、どんな業態の金融機関が生き残っていくのか・・・

金融機関の数を業態別にみると、信用金庫が256と最も多く、次いで信用組合が146となっています。営業エリアが限られた地域密着の金融機関であるため、預金残高や貸出金残高は都銀や地銀に及ばないものの、中には京都のように地域で圧倒的な存在感を示す信金もあります。

都市銀行は4行。平成初頭までは10行以上ありましたが、統合・合併を繰り返し、2000年代半ば以降はほぼ現在の形に落ち着いています。

また、【表-7】の「その他の銀行」が、近年増えているインターネット専業銀行など新しい形態の銀行を指しますが、当社のチェーン店データは店舗・ATMなどサービス拠点を持つ銀行を収集しているため、8行という数字になっています。

【表-7】業態別 金融機関数(2021年10月時点)

業態(※1) 金融機関数
都市銀行 4
地方銀行 64
第二地方銀行(※2) 37
信託銀行 7
その他銀行(※3) 8
その他金融機関・会社(※4) 3
信用金庫 256
信用組合 146

※1 金融庁の分類(銀行免許一覧)を参考に、当社のチェーン店データに基づき分類したもの。

※2 一般社団法人第二地方銀行協会の会員となっている銀行。旧相互銀行から普通銀行に転換した銀行。

※3 新たな形態の銀行業(ネット銀行等)、都銀・地銀に分類できない普通銀行、ゆうちょ銀行。

※4 いずれの業態分類にも入らない金融機関(JAバンク、イーネット、商工組合中央金庫)。



一方、地方銀行は64行で、第二地方銀行(旧相互銀行から普通銀行に転換した銀行)が37行。最近の金融再編は、主にこの地方銀行を舞台に繰り広げられています。
地銀の再編は、それぞれの地域トップ同士の合併もあれば、金融持ち株会社の下での合併や資本提携・銀行子会社化、大都市・中核都市を地盤とする大手地銀同士の「強者連合」など、パターンはさまざま。もちろん経営統合や合併はせずに、業務提携によって金融サービス強化や新たな事業展開を図る動きも盛んになっています。

また、政府が銀行再編を後押しする姿勢をみせたことも、再編が進む背景の一つです。 2020年9月に当時の菅首相が、地銀について「将来的には数が多すぎるのではないか」と言及したのに前後して、銀行再編に関係する複数の法改正や支援制度が始まっています。

【表-8】銀行再編に関連する 法改正等の動き(2020年11月~)

年月 法改正の動き
2020年11月 同じ地域の銀行同士の合併などを認める、独禁法の特例法が成立(2022年4月に予定されている青森銀行とみちのく銀行の経営統合がこの適用第1号となる見通し)
2021年3月 地域金融機関が経費削減など一定の条件を満たせば「日銀に預けている当座預金の金利を年0.1%上乗せする」支援制度がスタート。
2021年5月 改正銀行法が可決され、銀行にかけられている業務範囲規制や事業会社への出資規制が緩和されることになった。
2021年7月 改正金融機能強化法が施行し、システム統合など再編にかかる費用に政府が補助金を交付する制度が始まる。
2021年11月 日銀が、経費削減などに取り組む地域金融機関への支援策(当座預金の金利を年0.1%上乗せ)の見直しを発表。22年度からは、支払額を計算する際、原則としてコロナ禍で増加した分を省くことに。見直しの理由は、コロナ禍に伴う融資の急増で「補助額」が膨らみ過ぎる見通しとなったため。

直近の金融機関の業績(2021年4~9月)は、コロナ禍に伴う「実質無利子・無担保」の融資により、軒並み業績の改善が伝えられています。貸出金が増えたことに加え、前期にかさんだ貸し倒れに備えた費用が減少したことなどが好業績につながっています。
とはいえ、人口減少による地域経済の地盤沈下やマイナス金利政策の長期化、フィンテックによる異業種を巻き込んだ競争の激化など、金融業界を取り巻く厳しい環境が変わったわけではなく、低収益構造からの脱却という喫緊の課題をやすやすとクリアできる状況にはありません。
どれくらいの数のどんな業態の金融機関が今後も生き残っていくのか、既存の枠組みは変わるのか、など。多くの金融機関は今、大きな変化のうねりに巻き込まれています。



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