医療法人社団さわやか済世
葛飾健診センター様

CTIシステム導入検討を機に、顧客データをクリーンに。

葛飾健診センター様(以下、センター)は、旧社会保険庁の機関から平成21年に民営化した医療機関です。
当センターを母体に2つのサテライト拠点(健診プラザ日本橋、健診プラザ両国)、バスによる巡回健診も併せ、年間約13万人が受診しています。
センターでは、2年前に旧基幹システムを現在の健診支援システムへとリプレースし、顧客データや健診結果データなどを一元化しました。これにより上記3センターのどこを受診しても、過去の健診・受診履歴を利用できる体制が整いました。
ところが、旧システムから新システムへのリプレースの際に顧客情報の正確性を検証しないままデータ移行したことにより問題が発生。顧客情報の正確性や品質を高めることが課題として浮上しました。

既存の利用者なのに予約時にヒットしない。その原因は…。

葛飾健診センター外観

「健診の受け付けはほとんどが電話予約です。この時ご本人様の情報からシステムに既に登録があるかどうかを検索して、見つからない場合は新規登録というプロセスですが、登録情報が古く正確でないため既存データと認識できず、重複登録になるケースが多発していました。
その場合、予約時に過去の受診履歴が途切れてしまう現象が、かなりの頻度でありました」と、システム責任者はセンターが抱えていた問題点を分析します。

CTIシステム導入検討を機にデータクレンジング・名寄せを決断。

電話装置の入れ替えが、「Valu∞」導入のきっかけとなりました。「この機に何か業務改善ができないか検討した結果、現場サイドからの要望も厚いCTIシステムを導入して健診支援システムと連携させようと計画しました。
CTIは電話番号から既存の利用者情報を自動的にポップアップさせる仕組みなので、電話番号の登録情報が正確でないとうまく動かないし、名前・住所などの情報も最新でないと支障をきたすだろう、と予測できました。
そこで、かねてより日本ソフト販売さんから提案を受けていたデータクレンジング・名寄せをお願いすることになったというわけです」。

クレンジング・名寄せの対象データは約24万件。

クレンジングと名寄せ処理

電話機入れ替えを前にした2月、3日間の予定でデータクレンジング・名寄せを実施することに。対象データは、個人・団体(健保・事業所)合わせ約24万件で、保有データ全体のおよそ半分にあたります。
「住所を2項目にする」「電話番号を補完する」「カナ姓名を分割する」などデータクレンジングの詳細なルールを設定し、名寄せの項目や条件も決めました。
スケジュールは、業務を終えた金曜夕方にデータを抽出して日本ソフト販売にウェブサーバー経由で送付し、土曜日にデータクレンジング・名寄せ処理を実行、日曜日朝にセンターへウェブファイル便で処理結果を返送する―という流れです。

「金曜夜〜日曜日で完了」のスピードに驚嘆。

非常に短いスケジュールに「できるのか?」と疑問もよぎったとのことですが、データクレンジングを含めシステムへの取り込みと更新作業に日曜1日をかけることができ、月曜日の通常業務開始に間に合いました。
また「更新作業中にトラブルが発生した時も、休日中にもかかわらず素早い対応で助かりました」と、臨機応変の対応にも評価をいただきました。

クリーンデータでシステム間の連携もスムーズに。

システムと連携

データクレンジング・名寄せから数カ月、クリーンなデータはセンターの業務にどんな変化をもたらしたのでしょうか。
システム担当者によると、それはセンターの複数システム間における連携の面で現れているといいます。「基幹システムである『健診支援システム』と『健診データ収集システム』の連携において、全角のカナ氏名があるとエラーになってしまうのですが、データクレンジングを実施したことで、そうしたエラーが現場サイドから報告されなくなりました」。日々の運用で最も効果を実感するシーンです。センターが計画しているCTIシステムとの連携は今のところ実現していないものの、連携するシステムが増えるほど、データの正確さや表記統一の必要性はより一層高まります。

定期的なデータクレンジング・名寄せが必要。

もっとも、今回の対象データは「過去5年間に動きのあったアクティブなデータ」であり、保有データの全てではありません。最新化されていないデータを扱う場面も当然出てきますし、日々新しい登録も増え続けています。このためセンターでは「今後も定期的にデータクレンジングと名寄せを実施していく必要がある」とお考えです。
また、今回の問題点としてシステム担当者からご指摘があったのは、外国人の氏名が適切な場所で区切られなかったことです。姓と名の判別が正確にできないため、正しい位置に空白が入っていないデータが発生してしまった、というわけです。外国人労働者の数は近年かなりのペースで増えており、今後も増加が見込まれます。外国人名への対応は、当社にとっても今後の宿題として解決策を探る必要がありそうです。

実データを使ってのテストクレンジングや訪問デモも承ります。お気軽にお問い合わせください。

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