【2021年版】ドラッグストアチェーンの店舗数ランキング

2021年4月1日 | 業界・地域分析

ドラッグストアチェーン

2020年を席捲した「コロナ禍」はあらゆる業界にさまざまな面からの影響を及ぼし、2021年に入っても続いています。そんな中、一般的に業績に好影響を受けていると見られている業界の一つが、ドラッグストアです。
今回は、当社のチェーン店データを元に、1年間のドラッグストア店舗数の推移やチェーン別ランキング、コロナ禍影響以前(2020年1月時点)と以後(2021年1月時点)の増減状況、など、感染症に揺れた2020~2021年をドラッグストア店舗数で振り返ります。


データの集計方法について

  • 集計元のチェーン店データは、チェーン店の公開情報を当社が調査・収集したものです。すべてのドラッグストアを網羅したものではありません。また、実態とは異なる場合がありますのでご了承ください。
  • 全国に10店舗以上展開しているチェーン店を集計の対象にしています。
  • 店舗数の増減率(%)は、2021年1月と2020年1月の対比で算出しています(小数点2位以下は四捨五入)。

ドラッグストア店舗数  1年間の推移

↑5.1% 2020年1月~12月 右肩上がりに増加


ここ1年のドラッグストアチェーン全体の店舗数推移をみると、2020年1月~12月まで右肩上がりに増加し続けました。特に、4→5月と8→9月に150店近く、10→11月には約200店と高水準に増加しました。2020年1月と2021年1月を比較してみても、1年前に比べ5.1%増加しています。
一方、直近の12月から2021年1月にかけてはほぼ横ばい(わずかに減少)で、今後の推移をみないと断定はできないものの、2021年に入って頭打ちの状態となっています。



ドラッグストアチェーン店舗推移

件数の前年同月比増減率

業種 2020年1月 2021年1月 増減率(%)
ドラッグストア 21,062 22,136 +5.1

ドラッグストア店舗数 チェーン別ランキング

店舗数ランキングでは、上位30チェーン中の27チェーンで、2021年1月の店舗数が1年前に比べて増加しています。前年同月比マイナスとなったのは25~27位のチェーンのみ。上位20チェーンは平均で7%超の増加率を示しており、中でも「ドラッグスギ」「クスリのアオキ」「キリン堂」「ゲンキー」は、10%を超える高い増加率となっています。

一方ランキング外のチェーン店では、展開する店舗数が少なくなるほど、増えても数店程度。現状維持や減少しているチェーンが多くみられることから、上位大手への寡占が進んでいる状況も窺われます。

チェーン店別件数ランキング

順位 チェーン名 2020年1月 2021年1月 増減率(%)
1位 ウエルシア 2,820 3,055 +8.3
2位 ドラッグスギ 1,506 1,724 +14.5
3位 ツルハドラッグ 1,359 1,430 +5.2
4位 ディスカウントドラッグコスモス 1,036 1,103 +6.5
5位 クスリのアオキ 855 1,004 +17.4
6位 ドラッグセイムス 865 893 +3.2
7位 クリエイトエス・ディー 800 852 +6.5
8位 ドラッグストアマツモトキヨシ 802 839 +4.6
9位 サンドラッグ 777 833 +7.2
10位 ココカラファイン 694 736 +6.1
11位 薬マツモトキヨシ 677 722 +6.6
12位 Vドラッグ 461 498 +8.0
13位 カワチ薬品 402 413 +2.7
14位 キリン堂 357 410 +14.8
15位 薬王堂 295 323 +9.5
16位 ドラッグストアモリ 299 317 +6.0
17位 トモズ 288 316 +9.7
18位 ゲンキー 273 309 +13.2
19位 ハックドラッグ 274 280 +2.2
20位 ドラッグセイムス※ 246 257 +4.5
21位 ヤックスドラッグストア 219 225 +2.7
22位 ウォンツ 223 224 +0.4
23位 くすりの福太郎 208 223 +7.2
24位 レデイ薬局 214 219 +2.3
25位 ドラッグイレブン 225 212 -5.8
26位 サツドラ 226 210 -7.1
27位 コクミン 203 200 -1.5
28位 ドラッグストアセキ 186 196 +5.4
29位 ザグザグ 185 189 +2.2
30位 ドラッグぱぱす 158 180 +13.9

※6位の「ドラッグセイムス」と同名ですが、同じグループ内の別会社が経営主体であるため別集計となっています。

マスク・衛生用品、巣ごもり特需 で追い風が吹いた1年

マスクや衛生用品の特需があり、巣ごもり需要に対応した日用品や食料品を多く取り扱っているドラッグストア業界は、コロナ禍で追い風が吹いたとみられます。少なくとも、多くの業界が未曽有の影響を受けた中にあって「順調に店舗数を増やした業種」であることは確かです。

とはいえ、インバウンド需要消滅や化粧品需要の落ち込みなど、マイナス要素が全くないわけではありません。チェーンごとに「食品」「化粧品」「調剤」など力の入れどころも異なるため、立地・規模などの要素も含めて微妙な明暗となって表れているようです。

また、ドラッグストアを含めた薬局・薬店業界では、ここ数年大手チェーンを中心としたM&Aや新規出店が進んでおり、企業数が減る一方で店舗数はコロナ禍以前から増加傾向にありました。そのため、2020年の店舗数増加にコロナの影響がどの程度反映されているのか量りがたい面もあります。

このままドラッグストア店舗は増え続けていくのか、業界再編はまだまだ進んでいくのかなど、今後の動向が注目されます。

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本記事は日本ソフト販売のチェーン店舗データをもとに作成しています。飲食店・コンビニ・ドラッグストアなど、全国のチェーン店舗データを提供するサービスについて、詳しい情報を掲載しています。


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